人生は一期一会。
自分のために、そして人のために。【後編】
目も、耳も、行動も、
相手のためによく働く。
折井さんの性格・人柄を一言で言うならば、「尽くしすぎるタイプ」。
こういつも口にするのは折井さんのことを誰よりよく知る、折井さんの娘さんです。
「”ママは人に尽くしすぎだよ” といつ娘に言われます。意識的にそうしているつもりはないけど、改めてこれまでを振り返ると、”そうなのかもしれない” と思う節もあります。周囲の人の様子や動きが気になる、相手の気持ち・顔色やその変化を気になるタイプで。差し入れをしたり、大丈夫?って声をかけてまわったり…。実際、周りばかりが気になって、自分の体調に気付かず、倒れてしまった経験もあるので、ほどほどにしなきゃなぁとも思うんですけどね(笑)。」
そんな気遣い上手で思いやりの強い折井さんは数年前からハンドメイドマルシェを開催するようになりました。それも自分の娘と同年代のママたちと一緒に。
年齢の壁なんて全く感じさせないのは、この折井さんの人柄あってこそだと思います。
好きなことには全力投球
アピタ富山店の役員に就任している折井さんは、歴史あるその商業施設の賑わいづくりに…と「myfマルシェ」をスタートします。
元々、かごバック好きで、こだわりも強く、自分好みの商品を追求した結果、ハンドメイドするように。インスタグラムに作品を投稿したところ、注文が入るようになり、ハンドメイド作家としても活動を始めました。
そこでもまた新たな人脈を広げ、myfマルシェを開催するに至ります。マルシェは初開催の時から大盛況。平日だろうと、週末だろうと、関係なく好評となっています。
「大切にしていることはありますか?」と尋ねると、
「みんなが楽しめているかな、と気に掛けることは本当に大切にしています。みんなが楽しめていることが私にとって一番満たされることなんです。」
と答えてくれました。
開催するマルシェが人気なのも、折井さんが出店者を気遣い、来場するお客さんを気遣い、その積み重ねの結果なのだろうと感じました。
誰がか困っているとき
頼ってもらえる自分でいるために。
18歳の転機から今に至るまで、順調に見える影には苦労がなかったわけではありません。
スナックのママから始まり、店舗をオープンしたり、改装があったり、もちろん子どもの成長に合わせて母親としての忙しさもそこには伴ってきました。
しかし、そんな忙しさも家族の理解と協力があったからこそ、ずっと好きなことをし続けられていると言います。
未来のことは誰にも分からない―。
これまでに出会った多くの人に囲まれて、自分自身のやりたいことを周りに頼りながら叶え、また逆に、やりたいことのある人に巻き込んでもらって新しいことに挑戦し続ける。
普通なら「面倒だな」と思うことも必要とされるなら、精一杯に応えたいし、出会いを大切にしたい。
《頼られる自分》でいたいと話してくれました。
折井さんにとっての「自分らしさ」は、
「誰かと同じではなく、みんながマネしたくなるような自分であること」。
誰よりも周りをよく見ているからこそ、《私はどう在りたいのか》を意識できるのだろう。そんなことに気付かせてくれた折井さんのインタビューでした。