“今、何をすべき”か考える。自分事に捉えて考えられる人になりたい【前編】
決して経営に向いているとは言えない、人混みから離れた場所にひっそりと佇むエステサロンは、訪れる人の“五感”を刺激し、癒しを届けてくれます。
そんな、内面も外面も輝いている金山さんの魅力や考え方、生き様に迫るインタビューです。
OLからエステティシャンに転身。
きっかけは「美への憧れ」?
ーエステ業に携わる前までは、鉄鋼業の会社でOLをしていたと伺いました。なぜ、エステティシャンに転身しようと思ったのですか?
端的にいえば、「憧れ」だったのかもしれません。
OL時代は16:45終業し、その後暇を持て余していました。そこで、たまたまエステのアルバイトを始めたことがきっかけでしたね。今思えば、たまたまではなく、『キレイになることへの憧れ』があったんだと思います。鉄鋼業のほうは…ほら、どちらかというと泥臭い仕事ですからね(笑)
OLと掛け持ちしながら、7年ほどアルバイトを勤めました。そして、「エステの仕事ってやっぱり面白い!」と再確認し、エステ1本で行こうと決意しました。
その後は、25歳で結婚、翌年出産を経験しました。長女が小さい頃は、エステの仕事が遅くまであるので、あまり子どもとふれあう時間がありませんでしたね…。そこは今でも申し訳ない気持ちがあります。
ずっとそばにいるだけが愛情ではない。
ひとりの人間としての個性・人間性を育ててあげることが親の務め
ー子育てと仕事の両立って簡単なことではないですよね。
お子さんとの関係性はどうですか?
次女のときは、雇われていたお店を辞め、自宅で細々とエステを続けていました。それに加えて、週に数日雅楽倶※のエステにも勤めていましたね。
※リバーリトリート雅樂倶…神通峡のほとりに佇む、スモールラグジュアリーホテル。
子どもとの時間も大切にしつつ、でもやっぱり自分のやりたいことも諦めたくなかったんです。
前に一度、子どもにマッサージしてあげたときに、こんなことを言われました。
「ママってすごいんだね」って。
私はずっと、「子どもを犠牲にしてきた。子どもに申し訳ない」という気持ちでいたけれど、子どもが自分を尊敬してくれるということは、自分のやってきたことは間違いじゃなかったと実感できた瞬間でした。
実は今、子どもたちも手に職を持った仕事を目指しているんです。それってもしかして、私の影響もあったりするのかな?なんて(笑)一番近い大人=親を尊敬できるということは、すごいことなんだなと感じました。
尊敬できる人との出会い。
些細な事でも気付くことができる人になりたい。
ー素敵なエピソードですね。
ちなみに、金山さんにとって尊敬できる人はどんな方なんでしょう?
昨年亡くなられたのですが、30年来のお客様であった茶道の先生です。
言葉で表現することがとっても難しいですが…その方は、とにかく人を信じる人です。それと、「毎日が楽しくて楽しくてしょうがない!」という感情が溢れていますね。人の喜びは自分の幸せ、という考え方を持っていて、行動力もある人。本当に憧れます。
他の人は素通りするようなことを、その方は、気付いてあげることが出来る人なんです。
「私もこんな風に生きてみたい!」と心から思っています。
前編では、金山さんのこれまでの経緯や考え方に迫りました。
後編では、これからの未来展望や主題である「私らしさ」について答えていただきます。