人生は一度きり。
そして世界は広く、面白い。【前編】
ティエルカフェではスーパーフードやローフード・ロースイーツなど選りすぐりの食材と調理法で食を通じて美と健康の大切さを広めています。またカフェ内には食材・雑貨・コスメなどの販売も行っています。
世界を伝えるために、世界へ行く。
視野が広がる20代。
「一番最初に職に就いたのは幼稚園の先生でした。」
そう話してくれた株式会社ティエルマーケット代表の柴田さん。社会に出てすぐに“先生”と呼ばれることへ疑問を感じていたそう。
「私自身がまだ社会のことを全然知らないのに…、世界の広さも知らないのに…、子どもたちに世界の広さを伝えられるのかなぁ。」
そんな想いを抱くようになったといいます。
―もっともっと世界は広くて、明るいことを知りたい―
25歳になった柴田さんは、その一心で1年間オーストラリアへ移り住みます。
「当時、オーストラリアはイギリス領だったこともあり、街にはイギリスの雑貨や家具、生活スタイルが根付いていました。イギリス特有の模様・柄やデザインなど素敵なお店が多くて、本当にたくさんの人たちと出会うことができました。」
オーストラリアで出会う世界中の若い世代の考えに触れ、感激を受け、日本へ帰国してきたそうです。
流れに任せて起業の道へ。
好きを仕事に。
柴田さんが起業を考え出したのは帰国後のこと。
不動産業を営む父親から「お前は経営をした方がいい」と前触れもなく言われたことが転機となりました。
「父からは今のティエルカフェがある土地が空いているから、コインランドリーでもやってみたらいい、と言われたんです。でも、なんかそれは違うかなって…。何がしたいかと考えていると、オーストラリアで見たお洒落な家具や雑貨を取り扱うようなショップが富山にはないと気付いて!それなら私がやってみようかな、と勢い任せで雑貨屋をオープンしたんです。」
雑貨屋「AZURE(アジュア)」を約20年経営し、その間に結婚、出産とライフステージも変化していきました。
ひとつの後悔。
自分と向き合うことの大切さ。
AZUREを開業して20年。
毎日、店舗業務や買い付け、そして子育て…と寝る間も惜しんで駆け抜けてきたと振り返る柴田さんですが、このとき、忙しい日々の影響で子宮筋腫と子宮内膜症を患っていたそうです。
「この時ばかりは、ちゃんと自分の身体に向き合えばよかった…と後悔しました。自分自身が無理していることに気付けなかったんです。この経験がターニングポイントとなって、改めて自分がしたいことって何だろう?と考えるようになりました。」
この経験がティエルカフェを始める大きなきっかけとなりました。
身体のメンテナンスの大切さを考え、5年間の構想を経て、一人ひとりの悩みや不調に合わせた「食生活」「ライフスタイル」の提案ができるカフェを作るためのアクションを起こし始めるです。
後編では飲食業を始めたいと考えた柴田さんがどのような道を歩んできたのか、そして柴田さん自身が考える「私らしさ」について具体的にお伺いしていきたいと思います。