5年後、10年後も幸せであるために。
セブンハピネスが人生のテーマ【後編】
足元は見ない
前を向き続けるために。
2007年、伝え方コンサルタントとして株式会社ジェイ・バンを設立。
順調に事業は進んでいたものの、徐々にインターネットの進化についていけなくなる不安が募っていました。3年後は?5年後は?と常に先を想像して、足元は見ない、そう誓ってウェブアプリ開発に着手し始めます。このアプリはのちにビジネスモデル特許を取得(平成29年4月)し、稲場さんの事業の柱となっていきます。
「設立当初は自動車操業のような状態なこともありましたし、倒産寸前も経験しました。けど、未来を信じていれば必ず自分の望む未来を引き寄せることができる、と思っていました。」
この稲場さんの考え方には、稲場さん流のルールが存在しています。
自分らしくあるために
「セブンハピネス」とは
10年後どんな自分でいたいのか―。
それを知るとき、同じ職場の10年先の先輩を見るという方法があります。稲場さんは23歳のとき、結婚を前に「今の仕事を続けるか、辞めるか」の決断で、それを実践。10年後、なりたい自分になるために「結婚退職」と選んだそうです。
その後、ウエディング業界、小売販売、保険、下着…と、自分が魅力や将来性を感じるものに次々と挑戦。これは《セブンハピネス》という考えがあったからこその行動だと言います。
セブンハピネスというのは、稲場さんが考えた「健康・家庭・時間・お金・仲間・生きがい・美しさ」の7つの幸せをバランスよく築いていくことで、人生におけるテーマであり、夢でもあります。
全てを叶えるなんて贅沢に見えそうですが、どれか一つを諦める…というのも不可能。稲場さんは、「時にバランスが崩れることはあっても、常にセブンハピネスを意識していることが大事」、「稲場さんはセブンハピネスがあってこそ幸せでいられる」とその重要性を確信しているのです。
誰かのセブンハピネスのためにも。
伝え方が叶える未来。
稲場さんは創業当時から「家庭を大切に」という気持ちを重要視してきました。
男女平等と言われ今でも、女性が不利と感じることは少なくありません。稲場さんは、「母親の笑顔は家庭を明るく、世の中も前向きにする」といいます。そう思う人は少なくないものの、「社会を変えよう」と考え、行動する人はそんなに多くありません。
けれど人は、目先の悩みやストレスが解消できたり、自分の努力を認めてもらえたり、誰かの役に立てると嬉しく感じ、幸せで満たされていきます。稲場さんは、その基本が「自己肯定感」と「人間関係」だといいます。
稲場さんは、性格統計学を通じて、個々の自己肯定感が高まる社会づくりと、オンラインを活用し、手軽に「人間関係を円滑にする伝え方・受けとめ方」を学べる環境作っていきたい、と話してくれました。
「ビジネスとしての成功はもちろんですが、それ以上に自分どうありたいのか、その「本質」を大切にしたい。今、目の前にある悩みを解決できるサービスを作り、それを共に提供できる人を育てていく、それが今の大きな目標です。」
自分から一歩踏み出せる人が増えれば、世の中はきっと良くなる、そう信じて今日も稲場さんは「伝え方」「コミュニケーション能力」を性格統計学を通じて発信しています。