過去も未来も変わらないこと。――それは『感謝し続けること』【前編】
彼女の原動力は一体何なのか。また、最も大事にしてきたこととは何なのか。島田さんの「歩み」を紐解いていきたいと思います。
フラメンコがただただ楽しかった!
「好き」が溢れすぎて、単身でスペインへ。
――フラメンコをはじめたきっかけは何でしたか?
20年以上前のことなので…正直覚えていないんです(笑)
ただ、フラメンコのなにかを見て「やりたい!」と思ったんでしょう。最初は月2回の習い事からはじまりました。
カルチャー教室に通い始めて1年後、急に「スペインに行って、本場の技術を学ぼう!」と思い立ち、すぐに航空券を買って飛び立ちました。それが20代後半のことです。
誰かに何かされたわけではなく、自分自身が「もっとうまくなりたい!」と奮い立ったんですね。
通訳がいるわけでもなく、たった1人でスペインに行ったんです。2週間~1ヵ月くらい滞在しましたね。基本の挨拶とありがとう・ごめんなさいの3語だけ覚えて乗り込みました。凄い行動力ですよね!若いってすごい(笑)
親には「生きてるよ~!」という報告だけ定期的にしていました。
それ以降、年1回はスペインに研修へ行きました。富山から約24時間かけて、10回以上は訪れましたね。
とにかく、やりたいことが止められない性格なんです!
公務員として働いてた時期、
自分がフラメンコを教えることになるとは
考えてもいませんでした。
――人生のターニングポイントは何だったのでしょうか?
元々は公務員として分析技術やの職に職いていたんです。分析の仕事ももちろん好きでしたし、その当時はフラメンコを教えることなど考えてもいませんでした。
その後、県外に出ていろんな人と出会ったり、スペインでの留学をきっかけに、自分の人生を見つめ直すことがありました。そんな折…20年ほど前ですかね?「フラメンコ教室をやってみないか?」と声をかけてもらったんです。
大好きなフラメンコの先生に――。戸惑いもありましたが、思い切ってやってみることにしました。
教室をはじめてからも色々ありましたが、何といっても40代での妊娠・出産は大きな転機になりました。
大きなお腹でスペイン人を招いてライブもしましたし、出産日当日まで生徒さんにレッスンしていたんですよ(笑)。
でも何故か、「私は絶対に大丈夫」という自信がありました。
【誠実であること】
自分の歩みを1歩も止めることなく進めたのは、
周りの支えがあったから
――子育てと仕事の両立。大変なこともあったんじゃないですか?
産後はとっても大変でした!体力的に(笑)
体を使う仕事だったので、産後体力がなくなったり、体がボロボロだったことが辛かったです。
でも、出産後2週間で仕事復帰しました。
私の場合、女性が多い職場なので、出産や子育ての理解がありました。だからこそ、仕事はどこも停滞することなく続けられました。
それは『生徒さんと家族の支えがあったから』。
70代の生徒さんが自分の子どもの抱っこをしてくれたり。レッスン中は両親が子どもの面倒を見てくれたり。本当に助けられました。
周りが子どもの誕生を本当に喜んでくれて、それが励みにもなりました。
「教えているから」「先生だから」と思い上がることなく、
誰であろうと、自分を支えてくれている人への「感謝」は絶対必要だと実感しました。
日々の人間関係があったからこそ、いざという時に助けてくれたんだと思います。
誠実であることーー誰に対しても、出来る限り誠実にすることを大切にしています。
「大切な人への感謝は忘れない」という島田さん。
彼女のお人柄が、人々を魅了しているのかもしれません。
後編では、島田さんの夢や未来展望、彼女が思う「私らしさ」について、掘り下げていきたいと思います。